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法王及び高僧の葬儀

葬式が済んで帰りますと、家ではやはりその葬式の間もお経を読んで居る。で肉粥とかあるいは卵饂飩とかを拵えて立派なご馳走を喰わせます。僧侶であれば酒がないだけで、在家では皆そんなものに酒を添えて出します。さてこれよりは、法王とかあるいは第二の法王、高等なる化身のラマのお逝れになった時分にはどういう風にして葬るかということについて述べましょう。貴いラマがお逝れになると大きな箱を拵え、その箱の中へチベットの自然の沼塩を入れ、その上に死骸を置く。で、そのぐるりもまたすっかり塩で詰めてしまう。その詰めたり何かする間にも、笙篳篥のごとき笛を吹き太鼓を打ち、誠に殊勝なる経文を唱えてなかなかありがたく見えて居ります。
 死骸を収めた箱は堂の中に据えて大抵三月位はそこに置いて、生きた人に対して供養をするがごとき礼式を行い、そしてその弟子達は少しも間を欠かさずに三人あるいは四人位ずつで日夜お経を読んで居るです。その棺の前にはチベット風の純金の燈明台へバタの燈明、ならびに花のある時分には花、それからまた銀の七つの水器には阿伽と称うる清水、その他沢山な供養物も供えてある。それへ詣る者は皆カタ一つと幾分の銭を添えて上げる。で三月あるいは百ヵ日経つとその死体の水分は塩に吸い取られてその死体は全くからからになってしまう。この塩は日本の塩と違って余程曹達の類も含んで居る。 http://xn--eck7a6cz61oyye93ssrw9ya710u.com/

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