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ジョウ、お待ち

「ジョウ、お待ち、まずあなたが、じぶんの証をたてなければなりません。あんたは、これに関係ありませんか?」
「いいえ、おかあさん。けっして。あたし今までにこの手紙見たこともなく、なんにも知りません。もし関係したのなら、もっとうまく、もっとじょうずに書きます。あたしだって、ブルックさんがこんな手紙書かないことわかってますわ。」と、ジョウはいまいましそうに、その手紙を床にたたきつけました。
「あのかたの書いたのと似ています。」と、メグはそれをじぶんの手にあるのと見くらべながら口ごもりました。
「メグ、まさかあなたは返事は出さなかったでしょうね?」と、おかあさんはせきこんでいうと、メグは、はずかしそうに、
「出しましたわ。」
 ジョウは、
「あたし、あのいたずら小僧をひっぱって来て白状させ、うんとしかってやります。」と、ふたたび走り出そうとしました。
「およし、考えていたよりも、こまったことになりました。メグ、みんなお話しなさい。」
 おかあさんは、メグのそばに腰をおろし、ジョウをしっかりとつかまえました。
「はじめの手紙をローリイから受取って、おかあさんにうち明けるつもりでしたが、ブルックさんが好きだとおっしゃったこと思い出して、四五日くらい秘密にしといてもいいと思いましたの。お許し下さい、ばかなまねをしたばつです。二度とあのかたに顔を合すことができません。」
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